少子化の影響などで労働人口が減少傾向にある今、働く中で発生する労働災害も注目されています。では廃棄物業界での労働災害はどのような実態なのでしょうか。
他業界と比べて多い廃棄物業界の労働災害
労働災害は労働者が業務に起因して被る災害すべてを指しますが、ここでの労働災害の定義は死傷者4日以上のこととします。
公益社団法人全国産業資源循環連合会が公開している産業廃棄物処理業における労働災害の発生状況を見ると令和4年の産業廃棄物処理業死亡者数は15名、休業4日以上の死傷者数は1,524名となっていました。
また労働災害の発生状況を評価する指標(度数率・強度率)ではそれぞれ度数率6.52、強度率0.51と平均値(度数率2.06、強度率0.09)を大きく上回る数値となり労働災害リスクが高い結果となっています。
次に原因ですがこれは全産業とほぼ変わらず1位「墜落・転落」2位「はさまれ・巻き込まれ」3位「転倒」、起因物では1位「動力運搬機)2位「仮設物・建築物・構築物等」3位「材料」と続いています。廃棄物業界に従事されている方々はヒヤリハット含めて経験されたこともあるのではないでしょうか。
労働災害防止にはリスクアセスメントを活用
労働災害防止はリスクアセスメントの活用が効果的です。活用していくことで各自の当たり前基準を上げ高いレベルで均一化を図ることだと思います。そのためにはヒヤリハットの共有、対策(改善策)ミーティングの実施、実行、有効性の確認が大事になります。 「笑顔で外出、笑顔で帰宅」のために些細に見えることから改善していきたいですね。