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プラスチックゴミの悲劇

プラスチックなどのゴミ問題

衝撃的なニュースがありました。
東京農工大学・高田秀重教授のグループが国内では初めての研究成果を報告しました。
「人の血液から1000分の1mm以下の微細なプラスチックが検出された。」
検出されたのは食品容器など幅広く使われている「ポリスチレン」。
国内で人間ドックを受けるなどした11人の血液を分析したところ、4人から検出されたということです。
プラスチックゴミが環境中で微細化していく上で粒子を取り込んだ魚などの海洋生物を食べることや、大気中に舞っている粒子を吸い込むなどして体内に摂取されている可能性があると指摘しています。

海洋プラスチックゴミ量

環境省公表では日本のプラスチックゴミの海洋流出量は、マクロ統計データを用いた流出量で推計2,300トン~24,000トンでした。
ずいぶん振り幅があると思われるかもですね。
プラスチック製品の生産量・廃棄量は明確になっています。しかし、長年にわたって保管・使用されている製品もあります。また、そもそも海洋流出されたプラスチックゴミはいつ製造されたものか正確な追跡はほぼできません。従って振り幅が出るのは現時点ではやむを得ません。

なぜ海洋にプラスチックゴミ?

海洋プラスチックゴミは漁業関係など海の仕事からもあります。しかし残念ながら陸上からの流出が約80%と言われています。
原因は不法投棄(ポイ捨て含む)やゴミ回収時にこぼれ落ちたり、また集積場所でカラスが突いて荒らすなどと言われています。また、災害時のゴミも挙げられています。
それらのゴミが雨、風で川に流されて海にたどり着くのです。
「これくらい大丈夫」「誰かが何とかしてくれる」
私たちの意識、行動の積み重ねが今を作っているのですね。

海洋プラスチックゴミはどうなるか

海洋にたどり着いたプラスチックゴミは直ぐに分解されません。分解されるまで400年以上と言われています。しかも完全に分解されません。他物質と擦れたりぶつかったりする摩耗や紫外線の影響で脆くなり微細化されていきます。
そういう劣化したものや研磨剤に含まれるプラスチックの粒など大きさが5mm以下のものがマイクロプラスチックです。
海洋プラスチックゴミの除去技術も進歩しています。しかし除去には果てしない時間がかかると推測します。
先ずは私たち自身が今すぐできることをしませんか?使わない、使い続けるならリデュース・リユース・リサイクルできる。ポイ捨てしない、ゴミ集積場がカラスに荒らされないようネットで保護する。廃棄物業者が回収時にゴミをこぼれ落とさないよう袋はしっかり縛る。
それでも処分しなければならない時は…燃やさず新たなエネルギーの道を探しませんか。
プラスチックゴミ問題は時間が解決をしてくれません。私たちが解決する問題です。

An illustration of Earth in an hourglass, but instead of sand, it s filled with microplastics trickling down
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